前回WordPress(ワードプレス)の始め方についてご紹介しましたが、この記事ではWordPress(ワードプレス)のリダイレクト設定方法について解説していきます。リダイレクト設定は初期設定の一環と考えて初めに行っておきましょう。後回しにすると作業量が増えるので少し面倒です。
今回のリダイレクトの設定は、WordPressのSSL化を行ったあとに、httpsにドメインを統一するために行います。
リダイレクトとは?
リダイレクトとは、指定したホームぺージURLから、自動的に他にホームぺージURLに転送する仕組みのことです。
例えば、「サイトAのURL」でアクセスすると「サイトBのURL」に転送されて、サイトAにアクセスしてもサイトBが表示されるようになります。
リダイレクトには種類があり、次の2つがよく出てきます。
- 1301リダイレクト:ずっとURLを変更する
- 2302リダイレクト:一時的にURLを変更する
httpからhttpsにURLを変更(SSL化)した場合は301リダイレクトを行い、httpにアクセスしてもhttpsに転送して必ずSSL化されたWordPressページを表示するようにします。

302リダイレクトはホームページのメンテナンスする際に、一時的に別URLでサイトを公開する場合やユーザーがアクセスしているデバイス(パソコンやスマホetc.)別に表示サイトを変える場合に使用します。
WordPress(ワードプレス)でリダイレクトを設定する2つの方法
WordPress(ワードプレス)でリダイレクトを行うには、次の2つの方法があります。
- 1プラグインを使用する方法
- 2.htaccessを編集する方法サイト全体
WordPress(ワードプレス)を始めたばかりの初心者の方や、FTPを使ったファイルの編集が出来ない方などは①のプラグインを使用してリダイレクト設定を行うのがおすすめです。
本来は.htaccessを編集した方が圧倒的に早く、プラグインにも影響されないので、個人的には.htaccess編集をおすすめしたいのですが、.htaccessは多くのWEBサーバーで使用されている「Apache」(アパッチ)を制御する設定ファイルなので、記述ミスやアップロードミスなど間違いが起こるとWordPressにログインすら出来なくなるため、バックアップを取ったうえで慎重に操作を行う必要があります。
エックスサーバーはWEBサーバーにNginxを採用しているので、.htaccessは使えないのかと思いきや使うことができます!管理画面にありますね✨
それでは、実際の設定方法について見ていきましょう!
プラグインを使用してWordPress(ワードプレス)にリダイレクト設定
WordPress(ワードプレス)https化のリダイレクト設定を一番簡単に行うことができるのが、WordPressのプラグインを利用する方法です。おすすめはReally Simple SSLというプラグインです。
データファイルの編集に不安がある初心者の方はこちらの方法をご確認ください。
Redirectionというプラグインを使用しても良いのですが、こちらは1記事ずつ単体で設定しないといけないのでhttps化のために使用するというのは、個人的にはあまりおすすめではないです。逆に特定の記事のURL変更を行った場合にリダイレクトしたいという場合におすすめです!
WordPress(ワードプレス)プラグインReally Simple SSL

Really Simple SSLを使用すると ①WordPressのURL設定 ②内部リンクをhttpsに書き換え ③URLのリダイレクト設定を行うことができます。
Really Simple SSLの設定自体は非常に簡単に行うことができ、プラグインの新規追加からインストールしプラグインの有効化後、画面の表示に従って「SSLの有効化」を行うとSSL設定が出来ます。
Really Simple SSLのインストール・設定方法はこちらの記事で画像付きで解説しています。
WordPressサブディレクトリにインストールした際のReally Simple SSL注意点
「WordPressでブログを始める方法」の記事でも少し解説したのですが、Really Simple SSLの管理画面で転送方法を「301.htaccess転送」にした際、ワードプレスをサブディレクトリにインストールしているとリダイレクト先がドメイン直下のトップページになってしまう現象が起こりました。
つまり、http://sample.com/wp/にアクセスすると、https://sample.com/が表示されてしまうということです。原因は、本来はFTPを使って.htaccessの編集を行うところを、Really Simple SSLプラグインを使って.htaccessに301リダイレクトをするように編集をしているのですが、その書き込み部分にサブディレクトリ(この例だとwp)が抜けているからです。
このような場合は、プラグインの編集をするか、.htaccessを修正するしかないので、URLのリダイレクト設定はReally Simple SSLの「301.htaccess転送」はOFF(転送しない)に設定して、本来のリダイレクトの設定方法でもある「.htaccess」でリダイレクトの設定を行いましょう。

ドメイン直下(【例】https://sample.com/)にもWordPressをインストールしていて、そちらで同じようにReally Simple SSLを使って「301.htaccess転送」を有効にしている場合などは、サブディレクトリ(【例】https://sample.com/wp/)の方のReally Simple SSLの転送方法を「301.htaccess転送」から「転送なし」にするだけで大丈夫です。
このようにサブディレクトリにWordPressをインストールしていてトップページにリダイレクトされてしまう場合は、基本的には③URLのリダイレクト設定のみ手動で行う形になりますので、次の.htaccessでの設定をご確認ください。
.htaccessを編集してWordPress(ワードプレス)にリダイレクトの設定
最初に少し説明しましたが、.htaccess(ドットエイチティアクセス)は多くのWEBサーバーで使用されている「Apache」(アパッチ)を制御する設定ファイルです。
WordPress側ではなく、サーバー側の設定でリダイレクトの処理を行うため、記述ミスや設定ミスをしてしまうと、サイトへのアクセス全て遮断されて、どのページにアクセスしてもエラー表示され不通になるリスクがあるので、慎重に操作する必要があります。
そのため、FTPなどから元々入っている.htaccessのバックアップをとっておき、エラーが出てしまった場合は落ち着いて元に戻しましょう。
.htaccessを使用してリダイレクトの設定をするための手順
.htaccessを使用してリダイレクトの設定をするには次の手順で行います。
①FTPソフトを利用して.htaccessファイルをローカル環境にダウンロード
②.htaccessファイルにコードを追加
③FTPソフトで②のファイルをアップロードして上書き
WorPressブログの始め方について解説した記事で紹介している、ロリポップ!サーバーをお使いの方はFTPソフトを使わずに、ロリポップ!の管理画面からも編集可能ですので、後ほど解説します。
FTPソフトを使った.htaccessでのリダイレクトの設定方法
WordPress(ワードプレス)をサーバーにインストールしたフォルダ(ディレクトリ)にある.htaccessというファイルを編集します。

FTPソフトで.htaccessファイルをダウンロードして、ファイルを開くと次のような記載があります。その他.htaccessに記載されている部分は触らないようにしてください。
# BEGIN WordPress
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule . /index.php [L]
</IfModule>
# END WordPress
# BEGIN WordPressより下の記述はWordPressのリダイレクトルールなので、この上に次のように記述します。
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</IfModule>
.htaccessへの追記が完了したら、編集した.htaccessを保存してサーバーの元の位置へアップロードすれば完了です。

これでFTPソフトを使った.htaccessでのhttpsリダイレクト設定が完了しました!
ブラウザ上でFTPの使用ができるサーバーもあるので、そちらの管理画面から設定を行うこともできます。
サーバーのFTPツールを利用した.htaccessでのリダイレクトの設定方法
ブラウザ上でFTPを利用できるようにFTPツールを用意してくれているレンタルサーバーでは、ブラウザ上でFTPを利用することができます。
レンタルサーバーのFTPツールを利用するとFTPソフトを使用したときと同じように、ファイルやデータのダウンロードやアップロードをすることができますが、アップロードミスや誤ってデータやファイルを削除してしまうとバックアップを取っていなければ元に戻すことができないので、必ずバックアップを取ったうえで慎重に操作を行う必要があります。
今回はロリポップレンタルサーバー
で用意されているロリポップ!FTPを使用して.htaccessを編集してリダイレクトの設定をする方法を解説します。
下のボタンからロリポップトップページへ飛べます。
ロリポップ!FTPを使用した.htaccessでのリダイレクトの設定方法

まずはロリポップ管理画面にログインします。
管理画面にログインしたら、画面左側にあるメニュー「サーバーの管理・設定」から「ロリポップ!FTP」をクリックします。

ロリポップ!FTPをクリックすると、FTPの管理画面へ自動で転送・ログインされます。
WordPress(ワードプレス)をインストールし独自ドメインSSLの設定を行ったフォルダ名(ロリポップの場合は独自ドメインの設定の際に指定した「公開フォルダ」のこと)をクリックします。

WordPress(ワードプレス)をインストールすると、フォルダやファイルなどがサーバーに大量にインストールされます。
ドメイン直下にWordPress(ワードプレス)をインストールした場合は、上記画像のような感じで、フォルダやファイルがたくさん入っているのですが、この中の「.htaccess」をクリックします。
※.htaccessは比較的上の方にあります。
サブディレクトリにインストールした場合は、インストールしたフォルダ名をクリックすると上記画像と同じようにWordPress(ワードプレス)関連のフォルダやファイルが出てきます。
ここからいよいよ.htaccessの編集です。
編集を行う前に、必ずデータをダウンロードしてバックアップを取ってから編集・保存を行うようにしてください。記述ミスや誤って削除してしまうとログインすら出来なくなる可能性がありますので、しっかりバックアップを取り自己責任で行ってください。

.htaccessをクリックすると、上記のような.htaccessの編集画面が開きます。
最初から記載されている部分は絶対に触らない&消さないように気を付けてください。

最初から記載されている青い四角で囲んだ部分の上、
#BEGIN WordPressの上に次のようにリダイレクトルールを追記します。
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</IfModule>
これは、FTPソフトを使う場合と同じです。
リダイレクトルールは、必ず#BEGIN WordPressの上に追加するようにしてください。
リダイレクトルールを追加して「保存する」ボタンを押すと、「変更して宜しいですか?」という確認のポップアップが出るので「OK」をクリックすると、301リダイレクトの設定が完了します。
これでロリポップ!FTPを使って、httpsへの301リダイレクトの設定が完了しました。
念のため、httpから始まるドメインでアクセスしてみて、httpsで始まるドメインに自動で切り替われば成功です。この確認は、ChromeのシークレットモードやEdgeのInPrivateウィンドウなどキャッシュの残らないブラウザで確認してください💡
まとめ
今回は、WordPress(ワードプレス)のURLをhttpからhttpsにリダイレクト(転送)する方法をご紹介しました。プラグインを使用するとWordPressを始めたばかりの初心者の方や、コードがわからない方でも簡単に設定することができますので、httpsへのリダイレクト設定は初期設定の一環として最初に行っておきましょう!
ホームページ制作も行っていますので、制作のご依頼やご相談があればお気軽にお問い合わせください✨

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